水素原子をイオン化させ、磁場の中で加速してエネルギーを高め、ターゲットに照射します。照射された陽子または重陽子は、ターゲットの原子核との(p,n)反応や(p,α)反応などの原子核反応を生じて、目的とするPET核種が製造されます。ターゲットの種類を変更することで様々な核種(11C、13N、15O、18F、64Cu、89Zrなど)や標識ガスが製造可能です。
11C、13N、18Fはホットラボ室のホットセルに、15O標識ガスはPETカメラ室へと自動で速やかに送られるシステムとなっています。64Cu、89Zrは、マニュアルでホットラボ室へ運搬し、核種の精製操作を行います。サイクロトロン操作は専門のオペレータが行い、利用者の負担軽減に配慮しています。
◎負イオン加速型サイクロトロン
◎陽子、重陽子の2粒子加速
◎加速エネルギー:陽子 12MeV / 重陽子 6MeV
◎最大ビーム電流:陽子 100μA / 重陽子 100μA
◎2ポート同時照射可能
◎スライド式ターゲットシステム(片側4本、両側8本)
◎自己遮蔽構造
OMICで使用可能なPETプローブ | |
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11C-Choline | 腫瘍、膜脂肪 |
11C-Methionine | 腫瘍、タンパク質合成 |
13N-NH3 | 心筋、血流 |
15O-ガス | 脳、酸素代謝 |
18F-FDG | 腫瘍、糖代謝 |
18F-FLT | 腫瘍、核酸 |
64Cu/89Zr標識抗体・ペプチドなど |